へぇー
(西日本新聞)
「佐賀って薬局が多いね」。佐賀に遊びに来た知人の
何げない一言が気になって調べてみると、
厚生労働省の集計(2014年度末)で
佐賀県は人口10万人当たりの調剤薬局数が
63・8カ所と全国で最も多いことが分かった。
なぜなのか。
「ルーツは鳥栖市にある」との情報を得て、鳥栖を訪ねた。
「造形の詩人」と呼ばれるイタリアの現代彫刻家
チェッコ・ボナノッテ氏が設計した
製薬業は窯業、農業と並ぶ佐賀の三大産業の一つなんです」。
同館職員の荒島和彦さん(39)が笑顔で出迎えてくれた。
荒島さんや同館の資料によると、
鳥栖市東部と基山町一帯は
藩政時代に「田代(たじろ)」と呼ばれる対馬藩の飛び地で、
長崎街道の田代宿が置かれた交通の要衝だった。
行き交う旅人の中には富山県の配置売薬人もいて、
田代の人々は製薬の知識を学んだという。
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